『聲の形』は辛かった

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『聲(声)の形』は公開された時、一応、鑑賞候補に入れていたけれど、オレの鑑賞対象のシアター全部で公開されていたワケでないし、公開されているシアターも時間が合わなくて、観られず仕舞いやった。
公開から2ヶ月経っていたけど、細々と上映し続けとった。
先週末、天気が悪いので、土浦に行く予定を急遽中止して、やっと観るコトができた。


遊びの延長、無邪気にやってしまった「いじめ」の顛末。
…辛い。辛い。辛い。

桐島、部活やめるってよ』にも描かれていた、イケてるグループを頂点とするピラミッドと集団の中の同調圧力
…キツい。キツい。キツい。

中学生以降、縁遠くなった身体障害者
…見ないフリ。見えないフリ。


ろうあ(聾唖/つんぼ+おし)の女の子が主役というコトだけ知識としてあったが、何の心の準備をしていなかったコトもあって、終始息苦しく、上映が終わって、シアターを這うように出る事態になった。
そして普段は絶対に買わない、映画のパンフレットと設定集みたいな本を、一種、浄財として買った。

「いじめ」は動物の本能やから絶対に無くならんと思うけど、人間は「理性」が有る動物やから、「抑制」するコトはできる。…はず!
…と客観的立場では言える。
…というコトを議題にして、我が国の伝統である「仇討ち」を復活すべき!という話もできるけど…
あの主役の女の子が、あんな可愛らしい顔じゃなくて、例えば、メイプル超合金の女の人やったら、どうなん?
小学生の頃もブスで、高校生になっらブスが拡大。
ポニーテールにしたなら更にブス。
着物を着たなら土俵入り前の力士。
ベランダの手すりに立ったなら、お手伝いしましょうか?とならんか!?


脱線したので、この映画の良いトコを…
原作を読んでないけど、129分の中に必要なエピソードがキッチリまとまってた。
監督の人、若そうやけど、偉いわ。
コミック7巻有るんやろ?残したいエピソードも有ったやろうに、よ~絞ったわ。
ちはやふる』も上下に分けんで、こんな風にまとめられたら、も少しマシやったかもよ。

あと、音楽ね。
実験音楽のような生々しいピアノの旋律。
美しい。
オレは THX で観たけど、絶対正解やったわ。
ソフトを買って、観ようと思う人は、ヘッドフォンで観て欲しいわ。無音の時も重要やし、ピアノの息遣いを聞いて欲しい。
♪ 君の ゼンゼン 前世から ボクわぁ~
的なんもいいけど、こんなんもいいよ。


オレ的に、『シン・ゴジラ』と『ズートピア』を抜いて2016年のNo.1!とはいかんけど、「でも、観て欲しい2016年の邦画大賞」かな?
ん~~、「小学2、3年生ぐらいで、一度観といて欲しい人生に一回は観る映画」かもしれん。

いじめ いかん!