映画『夜は短し歩けよ乙女』は原作ファンは観るべきでない

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小説を原作とする映画作品が原作に勝てるワケがない。

それは重々承知。それを踏まえてもだ…


映画『夜は短し歩けよ乙女』は、テレビアニメ『四畳半神話大系』を創った輩。

原作の『四畳半神話大系』は実験的な作品で、涼宮ハルヒシリーズの「エンドレスエイト」を彷彿させるようなパラレルワールドがサークルの種類分繰り返され、東北人でもないのに我慢強いオレでさえ、途中で最終章まで飛ばして読んでしまおうか。と思ったぐらいのマンネリっぷりであったが、歯を食いしばって最後まで読んだ作品で、テレビアニメになった時は、その勇気を称え思い出した時は見ていた。
作画も表現も“ほほお”と感心した。 見た時は。


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さて、映画『夜は短し歩けよ乙女』である。
黒髪の乙女は原作に近く、おともだちパンチなど可愛らしく表現されているが、ストーリーは原作を大きくアレンジしてある。

ん? そこから始まるか。と最初からカマされ、最初はそのアレンジを楽しめた。
だがしかし、そこそんなに長い時間いる? とまさかこれはミュージカル映画なのか?と疑念を抱き、原作では約1年のエピソードを一晩のコトにしてしまおうという魂胆に気付いたものの、散々飲み散らかした宴会の後に学園祭に行ったり、その後いろいろあってから、電車に乗ってお見舞いに行くとは!? 京都の電車は東京でもやっていない24時間営業なんだね。と考えるしかないわな。
途中、時計も映ってて時間も分かったけどさ、無理無理。

ミュージカル映画だとすれば、パンツ総番長にロバート秋山を選んだのは正解やけど、徹底しているワケでないしな。
テレビアニメ『四畳半神話大系』を見ていた人は楽しめるエピソードやキャラクターやBGMが有ったけどさ、そのアニメも原作も読んでない人がどれだけ楽しめるのか甚だ疑問だ。
近年、最悪のアニメ映画と思ったんじゃないか?
原作読んでなければ、何が何だか分からんだろ?


とにかくテレビアニメ『四畳半神話大系』を引きずった作品であるのに、先輩の声優を浅沼晋太郎から星野源に変えるなど姑息以外の何物でもない。制作陣の根性の悪さよ。

原作者の 森見 登美彦 はイチャモン付けんかったんか?
夜は短し歩けよ乙女』は同氏作品で一番売れているし、出世の大事な作品ではないのか?
有頂天家族』がアニメ化された時は、弁天でさえ良い人みたいになって、全体的になにしろ可愛く仕上がってたから麻痺しとったんかな?

いやいや、残念無念。


『夜は短し歩けよ乙女』 90秒予告