『スリー・ビルボード』は全部裏切る

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家で映画を観る時、体力とか気力が無い時は、字幕版を観ない。
動きと文字を追うコトは疲れる。
逆に、字幕版を観る時は、集中力が有るので、作品の内容が頭によく入る。

わざわざ映画館に通う理由は、“迫力”。
家のスピーカーで鳴らすと近隣住民との関係に緊張感が生まれるような迫力の有る音。
視界を覆うような、迫力ある大きな画面。

従って、オレは『海街diary』などのドラマの為に映画館に通うコトはほぼ無い。


映画館で観た作品は、よっぽどのコトがない限り、ソフトやオンデマンドなど、家で見直すコトは無いのだが、数ヶ月前、『BEYOND』(startrek)が、amazon prime videoの新着に出ていたので、文字を追って見えてなかったコトも有るだろうと、観てみてビックリ。
エンタープライズ号がオモチャに見えて、チャチな映画に思えた。
テレビサイズでイメージがガラリと変わってしもた。
こういった映画は映画館で観ないかん。

oyoyo.hatenadiary.jp

 その経験で反省し、『DESTINY 鎌倉ものがたり』というドラマを映画館で観た。
ちゃちだろうと予想したCGをテレビサイズの初見で馬鹿にしたらいかんと思った。
江ノ電があの世に向かうシーンは良かった。でも、それ以外は、「別に」だった。
大きい画面と大きい音でも「別に」だった。


そんなオレが、『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI(邦題「スリー・ビルボード」)』を観に行った。
字幕のドラマなのに。

というのも、昨年の秋ぐらいから、新作映画は糞揃いで、興味をそそられないタイトルが揃い、意を決して映画館に足を運んでも、家でハードディスクに溜まったテレビアニメを消化した方が有意義なぐらいのクオリティだったりする。
ただ、TOHOシネマズのポイントが溜まって、無料で観られるので、『スリー・ビルボード』を選んだだけだった。


テレビの情報番組もほぼ観ないので、少ない情報から勝手にイメージしていたのは…
どこぞの町で、犯罪が有ったが、やる気の無い警察は事件を解決するコトなく、業を煮やした被害者側のオバちゃんが、ロードサイドの看板に、警察を批難するコピー広告を出す。そして、世間がオバちゃんの味方に付いて、警察は重い腰を上げて、スッキリ、ハッピーエンドを迎える。
…という作品だろう。というものだった。

しょーもない映画や。

と高をくくっていた。

 

全部裏切られた。

 

いやいやいやいや、嘘みたいな展開。
散りばめられた小さいエピソードは、ちゃんと回収されていく。
うんうん、うんうん、気持ちいい展開。
そして、最大のエピソード。
よしよし、よしよし。
ん?
は?

は~。
まあ、これはこれでアリか。
…と少し考えてオレは納得したけど、後ろの席のおしゃべりカップルはゴチャゴチャ言うとった。

 

沢山映画観とると、勝手にパターンにハメてしまうので、こういったファンタジーでない画面で展開される映画で油断してしもてた。

評価分かれるやろうけど、これはこれでアリな映画やった。


『スリー・ビルボード』予告編 | Three Billboards Outside Ebbing, Missouri Trailer