千歳のまちの航空祭(千歳基地航空祭 2022.7.31)

3年前の失敗を繰り返さないよう、今年は千歳市内に宿を確保した。

 

千歳飛行場の最寄り駅は南千歳駅千歳駅となる。(千歳駅からのアプローチは道程が分かりにくい)

この駅はJR千歳線で、新千歳空港の利用者が使う快速エアポートは、通常時でも座れない客がいて、世界の玄関口でもあるのだから、運転間隔をもっと短くして座れるようにすればいいのに。と思うぐらい運転間隔が開いている。

3年前オレは札幌駅から徒歩圏のホテルを確保した。

航空祭の日にJR千歳線座れる確率は低いし、乗客が多いので直近の便に乗れるとは限らない。

札幌駅から南千歳駅は40分弱の乗車時間が必要であり、大きな荷物を持った人たちでひしめく。

南千歳駅に到着してもホームは大渋滞で、駅から出るだけで時間が掛かる。(航空祭の最寄り駅はどこでも同じ)

南千歳駅から千歳基地の正門までは、通常時で歩いて40分弱掛かるが、航空祭の日はそんなもんで済まない。

駅からはシャトルバスの運行もあるのだが、朝は乗ったことないので、どの位待つのか分らない。

シャトルバスは一般道路を走らず、かつての千歳空港と千歳基地の中を走るので、シャトルバスたちの渋滞以外の影響は無い。

3年前はオープニングフライトを正門を入る前に見ることになった。

そこそこ早めにホテルを出たつもりだったけど、間に合わなかった。

 

今年は千歳駅千歳飛行場の間にホテルを確保したので7時15分ぐらいにホテルを出て歩きで7時半には正門に到着できた。

今年はオープニングフライトが 9:00 で、祭自体は 8:00 からだったが、7:30 には入場できた。

陸上自衛隊にしろ航空自衛隊にしろ、基地の入り口は分かりにくい。

Google Mapに○○基地正門などと書いてない。

今回のパンフには以下のような地図が有った。(緑色ボックスは加筆)

ん?正門の位置が思ってたところと違うんか?と不安になった。

国道36号線と思われる幹線道路が基地にぶつかったところから曲がって少し進んだところに「正門」と書いている。

実際は、国道36号線の突き当りというか、曲がり角に正門は有る。

なあ、こんなん軍事機密なん? 本当のコト言っちゃ~いかんの?

三沢から F-35A が来たよ。

手が震えとるな。 しかし、ステルスかなんか知らんけど、オレに担ぐタイプのミサイルくれたら落とせるかもしれんな。ステルスにはアナログで対抗やわ。…など妄想しながら見てた。

 

航空券とホテルを確保した後で、航空祭の参加は抽選だと判明した。

 

5月中旬、千歳基地航空祭が開催される情報が入り、その日の内にホテルと航空券を確保した。

後日、入場は抽選だとの情報が入り、まずは有料席の募集が有った。

 

1万円 50席(A:25席、D:25席)

5千円 70席(B:40席、C:30席)。計120席。

2019年は、40,000人。2018年は、84,000人の参加者がいた航空祭

単純に当選確率だけ見たら宝くじなみ。

 

値段の差は、レンズの長さで、長いレンズだと値段高く、短いと安い。

…と書くと誤解を招くが、

1万円の席は、全長70cm以内のレンズと、三脚を持ち込みができる。

5千円の席は、全長40cm以下のレンズで、三脚の持ち込み不可。

それぞれ専用駐車場の利用が可能。

SIGMA AAPO 200-500mm F2.8/400-1000mm F5.6 EX DG(通称:対戦車ミサイル・シャベリン)が 全長726mmなので、1万円の席でも持ち込めない。

余談ながら、このレンズは、痩せた人が持っているトコをオレは見たことない。

このレンズを所有したコトで太ったとは考えにくいので、太っているから購入したと考えると、ある意味デブの勲章的レンズと言える。

SIGMA AAPO 200-500mm F2.8/400-1000mm F5.6 EX DG

有料席は、その位置からして、スタンドのような席では無さそう。

てか、あの位置にスタンド建てられたら糞ジャマやけど、岩国はアリやったもんな。とコロナ前の岩国のスタンド席を思い出していた。

管制は新千歳も千歳飛行場も共通だとか。そらそうやね。忙しかろな。スクランブルも挟まれるし。

有料席は85万円の収入だから…

災害派遣などでいろんなものを作ることができる兵隊さんだもの。資材を30万円ぐらいで確保できれば、航空祭の打ち上げ費用ぐらい… と国家公務員にそんな自由は無いわな。

そもそも、無料がデフォルトの航空祭に1万円を払うということは、祭事に奉納的な感じという捉え方もできる。

それより、ガチのカメラマンが集まり過ぎる航空祭だから、ガチとそれ以外を分別する試みはよろしいと思う。

一層の事、持ち込むレンズの長さで入場料を徴収してもいいんじゃないかな?

フェリーに載せる自動車は長さで料金が決まるみたいに。

全長 10cm 以上は課金。キットレンズの望遠レンズぐらいは無料だけど、それ以上は 10cm 単位で 1,000円。

今年の入場者数46,000人。

入場者の十分の一の人数が、平均全長 30cm の望遠レンズを持ち込んだとすれば…

46,000 × 1/10 × 2,000 = 9,200,000円 の収入。

銃弾の足しにしてくれればありがたい。

敵には充分な弾丸をブチ込んで頂きたい。

そう考えると、足らんなぁ。

単価を 2,000円にしよう。

そして、隔月航空祭をやろう。

…って、そこまでやったら、ありがたみが無くなって、来場者は劇的に減るわな…

有料観客席以外は三脚不可なんだけど、堂々と立ててるもんなぁ~ 基地の中なので撃ち殺してもいいと思うんだよね。

持ち物検査の所で、持ち込み禁止だけど? 知らない? 駄目なんだよね。どうする?ここで所有権破棄してゴミとして捨てるか、お前のその空っぽのドアタマ撃ち抜くか? どっちにする? って聞けばいいじゃんよ。

う~ん… 逆光がまぶしい…

結果的に当選メールが届かなかったので有料席は落選したみたいだった。

当落通知の日には一般席の応募が始まっていたが、悪い流れを引きずらないように翌日応募。

数日後に当選メールが届いた。

ホテルも飛行機もキャンセルする気は皆無だったので、基地外の撮影スポットを調べたりしてたけど、無事堂々と参加できる。

 

Twitterを見ると「落選したヤツいない」といった趣旨のツイートが有ったけど、コロナ禍のイベントなので、参加は抽選であり、氏名、住所など登録しているので、万が一コロナの罹患者が発生しても追跡できる。といったエクスキューズになるから、いいじゃないか!?と思った。

 

さて、入場して最初の興味は、その有料席の仕様と位置。

 

1万円のA席と、5千円のB席は、予想どおり、会場のど真ん中。

で、ブルーインパルスあるあるだけど、駐機中のブルーインパルスの正面。ぶっちゃけAとBの差は無い。

北側に位置するB席(5千円)

南側に位置するA席(1万円 すぐ隣の倍!)うんうん必要無くても三脚立ててくれ

どこの航空祭か忘れたけど、その時は有料席なんかなくて、オレは駐機中のブルーインパルスの前(即ち会場のど真ん中)にポジション取りできて、喜んでいたら、このブルーインパルスの機体がジャマで、その後方に着陸する F-2 からピントが外れたりして、頭に来て、別の場所に移ったことがある。

抽選に外れた、5千円や1万円が払えない底辺の参加者との位置も近いので、罵声などを浴びた可能性も有るけど、ブルーインパルスの大ファンは離陸までと着陸してからのアクションをまんべんなく見られるので最高の席かもしれない。

コンディションによってはブルーインパルスが登場する前に帰ってしまうオレレベルのファンは嬉しくない席だった。

5千円のC席

1万円のD席

1万円のD席と5千円のC席は、滑走路に近いかぶりつきの席だった。ストリップ劇場だったら神の域の男たちが座る席だ。

ブルーインパルスが唯一、会場の南側で北向きに離陸したにもかかわらず、会場正面で南向きに着陸した以外、F-15 など他の機材はすべて、会場の南側で離発着を完結していたから、1万円のD席の方が5千円のC席より南寄りの席だったので、離発着が見えるチャンスが多かったのかもしれない。

そして、平民が入れる場所から離れているので、出入りする時は、職員が同行していた。エスコートと言った方が正確なのかもしれない。

有料席の人は出入りする度にエスコートがつく

ただ、あまりにかぶりつきで、機材が席の直前を通るので、かなり広角のレンズを用意していないと、これは厳しいぞ。と底辺市民のオレは思った。

 

今年の航空祭は濃厚だけど…

 

今年の「千歳のまちの航空祭千歳基地航空祭 2022)」は、「千歳飛行場」の他に、「グリーンベルト会場」、「千歳アウトレットモール・レラ+空港地区会場」、「日本航空大学校 北海道新千歳空港キャンパス」と合計4か所で同時開催。

それらの会場をシャトルバスでつなぐのだが、昼過ぎに終了するので凄くタイト。

オレはグリーンベルト会場は前日に見ていたし、祭当日もホテルから歩いて行けるし、万が一、前日と内容が変わっていても対応できるのでいいのだが、レンタカーを手配していない今回の旅で、「日本航空大学校」はシャトルバスに乗らないと行けない。

シャトルバス自体、千歳飛行場のプログラム開催中はすぐに乗れるかもしれんが、プログラム終了後の混雑時にはどれだけ並ぶか不明。

日本航空大学校」の展示内容にはすごく興味が有った。

納品日の延長に延長を重ねた挙げ句、遂にリージョナルジェットを商品化できなかった日本の技術を学ぶ学校を見たかった。

ボリュームの割に、それぞれの距離が離れているので、見て回るのは無理がある。

沖縄みたいに2日に分ければいいのに。と思った。

 

千歳アウトレットモール・レラの展示はギリギリ見られたけど、まあ個人的にはまぁ…

てか、どんな関係か知らんけど、いちアウトレットモールの集客に国が協力しているワケだ。

モール入り口の目抜き店舗が撤退してて、いきなり終わってるイメージを抱かせる施設なんで、ここがポシャたら、なかなか大規模な廃墟になるからね…

 

基地内から見るか、基地外から見るか。

 

あさイチで撮った新千歳空港の方から上がる旅客機。逆光の上に雲が低い。嫌な予感。

 

千歳飛行場の滑走路はほぼ真南北方向に伸びていて、観客は東側を向くので、午前中は太陽の方を見ることになり、逆光になる。

航空祭の開催時間が短縮化されたので、昼近くに逆光から開放されてからの時間は短い。

距離は遠くなるし、基地内の放送は聞こえなくなるけど、南千歳陸橋という撮影ポイントは、南千歳駅から近いし、午前中順光だし、斜面に座っていられるしで、どの程度の望遠レンズが必要か分からんけど、撮影ポイントとしてはいいかもしれん。

ただ、ブルーインパルスの曲技飛行は正面以外から見ると、意味が分からんから楽しめんかもしれん。

対岸の斜面が良さそう。




余談:千歳の街について

 

ホテルが千歳駅から離れていたから気付いたんだけど、千歳には歓楽街が数ケ所か有って、異常に飲み屋の数が多い。そしてその半分以上が閉店している。

その繁華街は駅から離れていて、電車の乗降客目当てではない。

千歳には何が有った? 炭鉱? 千歳空港の建設?

どうやら自衛隊員を見込んだ店のようだ。

陸上自衛隊航空自衛隊など千歳市民の四分の一は自衛隊関係者らしい。

自衛隊員の推移は調べてないけど、隊員数がそれほど減ってないとすれば、これだけの店がかつて営業していて、閉店していったのか?

飲兵衛が減ったということか?(時代的には量は減ったわな)

独身者が減ったということか?(自由に使えるお金が減った)

国家公務員はコロナによる抑制が強いので、飲みに行かなくなり、ここ3年ぐらいで一気に逝ったか?

コロナ対策の補助金詐欺のネタ物件になってたりするんかなぁ…

それほど古い店舗は無さそうだったので、終戦直後のGHQの部隊も置かれていた時代の繁栄が、現存する店舗に影響しているとは考えにくい。

 

夕張など北海道の栄枯盛衰は激しい。

人々が去った後に区画整理や再開発されることもなく、放置され続けている。

筑豊など九州の炭鉱跡は整理されて住宅地に生まれ変わっていたりして、イメージが明るくなっていたりするから、その差が面白い。

人口密度の差なのかな?

更地がいっぱい有るから、建物などを撤去するより、建設費用が抑えられるとかそんな理屈やろか?

元の地主は、売れて金になったからそれでいいけど、買い取った業者などは… 逃げるってことか…

しかし、廃墟に思える店舗の中には、2階の窓が開いていたり、洗濯物が干してあったりして、誰かが住んでいる気配がした建物も有った。 大家がいるだろうに…

オレは滞在中、3時ぐらいから飲み始め、日が暮れる前に二軒目に向かい、胃袋と肝臓の限界まで飲んでホテルに帰るという幸せな日々を送った。

余裕を持って財布に入れていた福沢諭吉たちが次々に出て行った。

甲と乙では、甲の方が上位というイメージが有るが、焼酎に関して、甲類は割ることを前提とした安い酒であり、乙類は黒霧島などそのまま飲むことが前提のいい酒であるから、甲乙逆やんけ!と言い続けているが、北海道でつくられるのは甲類の焼酎しかない。(個人的経験)

従って、ビール以外の地酒は北海道産を飲むことがない状況を、北海道に行く度残念に思う。

 

航空祭前日も、後日も周囲の客の言葉を聞いていると、航空祭を絡めた旅行者ばかりだった。

46,000人の入場者の内、7割が地元の人だと仮定しても、旅行者は1万人以上で、こいつらが2~3日間お金を落とし続けるワケだ。

航空券料金など交通費、宿代、食費、久々の航空祭で新しいカメラやレンズを買った人もいるだろうし… やっぱ航空祭は、すごい振興策でもある。

 

そして、一般に基地を開放することと、一年中基地を閉鎖することを比べると、後者は暗いし、怖いし、左翼の妄想野郎たちからいわれのない嫌がらせを受けることにつながる。

航空祭のように基地内を公明正大にさらすことは、左翼どもの妄想が如何に愚かなのか常識人たちが知るところになるから続けた方がいいと思うよ。